ズバリ頭痛に効くツボ11選!痛みを早く治す上手な刺激の仕方
頭痛になりそうな時や頭痛になった時、どのように対処していますか?
もし、効果的なツボを刺激することでラクになれば、むやみに我慢したり鎮痛剤を多用したりする必要がなくなりますよね。
こちらでは、頭痛によく効くツボや、効果的な刺激の仕方について、詳しくご説明します。
なぜ、ツボを押すことによって身体の不調を取り除けるのか?
東洋医学では、「気」という目には見えないエネルギーのめぐりが、充分に行き渡っている状態を保つことで、健康につなげるという考え方があります。
また、気を中心に「血(いわゆる血液)」や「水(血液以外の身体を形成する体液)」のバランスを整えることも、良好な体調を保つために重要とされています。
そのため東洋医学では、身体の不調に対して、それらのバランスを調整していく手法を取ります。ツボ療法は、「気・血・水」を良好にするための治療法のひとつ。長い歴史を経て、現代でもなお用いられる伝統ある治療法です。
身体には、2000箇所以上ものツボがあります。そして最近になり、ツボは「神経が交差する場所」に多く存在する、ということが分かって来ました。
心身がアンバランスになってくると、気のめぐりが悪くなるとともに、全身の循環動態も悪化。その結果、身体の不調をきたしてきます。
それは、神経が交差している場所のめぐりも悪くなっているということ。そこで、その部分を刺激することで、神経のめぐりを改善させる、そして全身の循環を良くし、気のめぐりも高めて、不調を取り除く方法が「ツボを押す」ということなのです。
ツボを押す時は、骨の内側にもぐらせるようにすること
ツボを押す時に意識したいのが、骨のキワ。その部分に「神経が交差する」ツボが存在しています。手足などは、左右とも同じようにツボを探して、それぞれゆっくりと押してみましょう。
またツボを押す時は、息を吐きながら行いましょう。息を吐く時には、副交感神経が優位に働き、リラックスすることができるため、その方がより効果的に行えます。力を抜くときには、ゆっくりと息を吸うようにしましょう。
頭痛になるかも!? という時に刺激したいツボ
なんだか痛みが出てきそうだな、という時に刺激することで、ラクになるツボを紹介します。
頭痛予防のツボ①:手三里(てさんり)
ひじを曲げた時にできるシワから、骨に沿って指幅3本分、手首よりのところにあります。
東洋医学では「三」は幸運の数であり、「里」には稲の意味があると言われ、「気」の中心にある胃腸の働きを良くする効果があるとされています。
頭痛予防のツボ②:血海(けっかい)
膝蓋骨(いわゆるひざのおさら)の内側の上に小指を当てて、足の付け根の方向へ指幅4本分を測ります。その部分にある骨のキワを意識して親指を当て、片手でつかむようにして、ゆっくりと押しましょう。
頭痛予防のツボ③:三陰交(さんいんこう)
くるぶしの内側に骨が出っ張っているところがありますが、その上に指幅4本分を当てます。すねの骨の後ろ側のキワにツボがあります。
ここは肝経、腎経、脾経という3つの陰系統の経絡(いわゆる「気・血・水」の通り道)が交わる場所にあることから、呼び名が「三陰交」なのだそうです。
女性にとっては、まさに万能に使えるツボ。なんとなく調子が出ない時に、とても役立ちますよ。
頭痛予防のツボ④:内関(ないかん)
手首の内側の横に走るシワを基準に、ひじ側から指幅3本分で腕の中心部にあるツボです。前腕の骨2本の間にあります。ツボに親指の腹を当てて、皮膚に対して垂直に押すことを意識すると良いでしょう。
お灸を使ってツボを温めるのも効果的!
頭痛予防にお灸を使うのも良い方法です。
ツボに「温熱刺激」をすることにより、血行を促進させます。そして、筋肉の緊張を取ったり、自律神経を整えたりすることが、頭痛予防につながります。
また、お灸の「もぐさ(ヨモギの葉の裏側にある白い毛のような部分を精製したもの)」そのものに、鎮静・鎮痛作用があるので、より効果的です。
最近はお灸を使う人が増えて来て、手軽に使えるお灸が増えました。初心者向けを謳ったお灸もたくさんあるので、使いやすいものを選んでください。最近では、シールを剥がしただけで温熱効果が得られるお灸もあります。
苦手な方は、もぐさの効果は得られませんが、レンジで温めて使うホットパックなどでも、効果があります。自分に合ったものを選ぶと良いでしょう。
温めると効果的なツボ①:心愈(しんゆ)
誰かに手伝ってもらえる時は、背中にあるツボ「心愈」を温めましょう。
首の後ろ側を触り、背骨のいちばん出っ張っている場所から5つの背骨の山を数え、そこから外側に向かって、指幅2本分の場所。肩甲骨の下から1/3の高さあたりを目安にするのも、分かりやすいでしょう。
温めると効果的なツボ②:太衝(たいしょう)
ひとりで行う場合には、足の甲にある「太衝」を温めましょう。両足の親指と人差し指の間にあり、2本の骨が接するV字のくぼみにツボがあります。
また、肝機能を高める効果もあるため、二日酔いなどから来る頭痛や吐き気などの症状にも有効です。
頭痛が出現したら、頭や顔のツボを強めに刺激!
頭痛を予防していても、何らかの原因で急に頭痛が出ることも、よくあります。こうした急な頭痛を抑えるためのツボは、頭部の痛む部位にあります。
強めに刺激することで、早急に神経の滞りを解消し、頭痛がこれ以上にひどくならないようにする効果を期待します。
頭痛が出た時に刺激するツボ①:攅竹(さんちく)
眉頭にあるツボです。骨のキワを人差し指でグッと押します。また、拳を作り、指の第2関節を眉頭中心に当てて、グリグリと押すのも、効果的に刺激できます。
頭痛が出た時に刺激するツボ②:風池(ふうち)
個人的によく押すツボで、後頭部の痛みによく効きます。後頭部の髪の生え際、両耳の骨の内側から指2本分のあたりにあります。
風池には『風邪が体内に入って池のようにたまるところ』という意味があります。風邪の諸症状にも効く万能なツボです。
このツボを押す時は、図のように頭を支えて親指で頭の中心に向かって、グッと強めに押し上げるようにします。左右同時に押すことができて、力も入りやすいです。
頭痛が出た時に刺激するツボ③:頭維(ずい)、頷厭(がんえん)、懸釐(けんり)
「頭維」は、額の横にある髪の生え際より、親指幅1本分ほど頭頂部寄りにあります。「頷厭」は、頭維より少し下、「懸釐」は、頷厭の少し下で、眉の横あたりになります。こちらは側頭部の痛みに効果のある3つのツボです。
握りこぶしを縦にして当てて、グリグリと上下に動かしたり、円を描くように押したりして、刺激します。簡単にできるので頭痛がするなと思った時に、まずやってみてください。
普段からツボを押して、健康管理をしよう!
頭痛に効くツボは、紹介したもの以外にも、実はたくさんあります。
また、ツボひとつを見ても、頭痛に限らず、様々な症状に効果があることが分かります。ツボを押すことで、主症状の軽減に留まらず、他の不調への効果も期待できます。
つまり普段からツボを押していると、体調の変化に気づくこともできます。たとえば、いつもより痛みが強く感じたら、不調のサイン。一方で、痛みが感じにくくなれば、症状が軽減しているということが分かります。
自分が押しやすいツボを見つけたら、有効に刺激して頭痛予防! そして、自分自身の健康管理に、ぜひ役立ててみてくださいね。