生理の頭痛を早く治す方法。こめかみ冷やして身体は冷やさず!

生理前や生理中に、腹痛・腰痛・だるさとともに、頭痛を感じる人が多いかもしれません。実はこの頭痛のおよそ60%が偏頭痛であると言われています。

偏頭痛の対処法は冷やして安静にすること!静かな場所でしっかり休んでくださいね。

また、なぜ生理前や生理中に偏頭痛が起きるの?生理による頭痛を予防するにはどうしたら良いの?など、生理と頭痛について詳しく解説していきます。

生理前、生理中に偏頭痛になってしまったら、冷して安静にすること

もし偏頭痛になった場合は鎮痛剤を使用するのもひとつの方法ですが、毎月のことなのでセルフケアで対処できる方が身体に優しいですよね。ポイントは血管収縮を促すこと、安静にすることです。

1.こめかみを冷やす

偏頭痛の時に入浴すると血管拡張し、血流が良くなってしまうために、かえって痛みが増強されてしまいます。

保冷剤や冷却シートをこめかみ部分に当てましょう。一方、身体は冷やさないように注意しましょう。

横になる場合は、氷枕や冷凍庫で何度も使える保冷まくらを使うのも良い方法です。

2.とにかく安静にする

動くことで痛みがひどくなる場合があります。休めるようでしたら、頭を冷やして横になりましょう。

また、室内温度も涼しい方がオススメ。身体は冷やしすぎないようにして、痛むところだけよく冷やします。

3.室内の刺激を減らす

偏頭痛が起きると、少しの音や光でも敏感に反応しがちになります。刺激があることで、ゆっくり休むことができません。部屋は暗めにし、テレビや音楽などは消して、できるだけ静かな場所で休みましょう。

また部屋のインテリアが明るすぎたり、白っぽい内装であったりすると、それが刺激になり、偏頭痛を誘発する原因になると言われています。

部屋の壁を落ち着いた色にしてみましょう。また、間接照明やダウンライト、電球色の照明を用いることも、偏頭痛を誘発しにくくさせる工夫のひとつです。

生活の場である部屋のインテリアも一度、偏頭痛予防対策として見直してみてはいかがでしょうか。

偏頭痛と女性ホルモンの密接な関係!生理で偏頭痛がおきるメカニズム

女性ホルモンのエストロゲン(卵巣ホルモン)は、偏頭痛の出現に大きく関係しています。

▼偏頭痛と女性ホルモンの関係をあわらすグラフ(クリックで拡大)
偏頭痛と女性ホルモンの関係をあわらすグラフ
(出典:片頭痛と月経の関係 | 片頭痛って? | スッきりんのバイバイ頭痛講座 – ファイザー株式会社)

エストロゲンは、子宮内膜を受精卵が着床できる厚さに整える働きや、卵子を子宮まで運ぶ働きを促す役割を持っています。

月経周期において、エストロゲンの血中濃度は排卵期をピークに降下していき、生理中は最も低くなります。この時期に偏頭痛が起こる人が多いです。エストロゲンが急激に減少することが、偏頭痛の誘発につながるのです。

そのため、妊娠中はエストロゲンの血中濃度の変動が少なくなるため、偏頭痛は起こりにくくなります。また閉経すると毎月のエストロゲンの変動がなくなることで、偏頭痛が落ち着く人もいます。

生理からおこる偏頭痛の予防に、大豆イソフラボン

生理前から生理中にかけて、エストロゲンの減少による血中濃度の変化から、偏頭痛を引き起こすことが分かりました。そこでその予防に摂りたいのが、ズバリ大豆イソフラボンです。

イソフラボンは、エストロゲンと同じ働きを持つ性質があります。そのため、月経周期の乱れから来る諸症状にも効果を発揮してくれるのです。

<大豆イソフラボンの豊富な食材>

  • 納豆
  • 豆乳
  • 豆腐
  • 油揚げ
  • ゆで大豆
  • きな粉
  • 味噌

このような食材を意識して摂取することで、生理前から生理中にかけて減少するエストロゲンの代わりになり、効果を発揮。頭痛予防につながります。

生理前から食べておこう!頭痛予防レシピ

実は先程挙げた大豆製品には、マグネシウムが含まれています。これらとビタミンB2・B6を一緒に摂れば、さらに頭痛予防効果が高まるのです。

<頭痛予防で摂りたいミネラル>

  1. マグネシウム:細胞膜を安定させて、神経の興奮を鎮める
  2. ビタミンB2:細胞の働きを改善させて、痛みの出現を予防する
  3. ビタミンB6:神経を安定させて、筋肉の緊張を取る

ここでは、生理前に摂取したい大豆イソフラボンと頭痛予防のミネラルが一度に摂れる簡単メニューをご紹介します。

1.肉そぼろのせ豆腐ステーキ

豆腐 1丁
ひき肉 100g
調味料★
 味噌 大さじ1
 酒 大さじ1
 砂糖 小さじ1

  1. 水を切った木綿豆腐1丁を食べやすい大きさに切って焼き、皿にとる
  2. ひき肉100gと調味料★を合わせて炒める
  3. 肉そぼろをソテーした豆腐に乗せて、できあがり

豚肉にすればビタミンB2、鶏肉にすればビタミンB2とB6が同時に摂れます。また、ソテーに添える野菜をかぼちゃにすると、ビタミンB6、ほうれんそうやブロッコリーなどの緑黄色野菜にすると、ビタミンB2とマグネシウムも一緒に摂ることができます。

2.玄米の納豆ごはん

玄米はマグネシウム、ビタミンB2、ビタミンB6などが含まれており、頭痛予防にうってつけの主食。ここに納豆を加えるだけで、美味しく必要なミネラルと大豆イソフラボンが摂取できます。

さらに、豆腐とわかめの味噌汁を合わせれば、大豆イソフラボンとマグネシウムが一緒に摂れます。また納豆に、たまごやのりを合わせれば、ビタミンB2もたくさん摂れます。

3.豆乳バナナきな粉ドリンク

(2人分)
バナナ 1本
豆乳 400ml
きな粉 大さじ2
はちみつ 大さじ2

バナナを適当な大きさにちぎって、全部をミキサーにかける、以上!頭痛予防イソフラボンスムージーの完成です。

バナナにはマグネシウムとビタミンB6が含まれているため、頭痛予防にオススメのフルーツ。また豆乳の代わりに、のむヨーグルト(甘味料が入っている場合は、はちみつを入れずに)にすると、ビタミンB2が多く摂れます。

豆乳の代わりに牛乳を使うのも効果的。こちらはビタミンB2だけでなく、トリプトファンという必須アミノ酸が含まれています。トリプトファンには、精神安定・鎮痛作用があるため、偏頭痛には効果的な飲み物なのです。

自分の月経周期と生活リズムを知り、頭痛予防しよう

エストロゲンの血中濃度は、排卵日より徐々に低下し、頭痛が出現しやすくなってきます。そのため自分の月経周期を把握しておけば、頭痛が出やすい時期が分かり、早目に対策をとることができます。

基礎体温をつけたり、頭痛ダイアリー(いつ頭痛が出たか、痛みの強さや使用した鎮痛剤を記録するもの)をつけたりするのが分かりやすい方法です。

基礎体温表は基礎体温計に添付されていることがありますし、体温を入力するだけで排卵日予測や体温表を作成できるアプリも多くあります。

また、日本頭痛学会のホームページでは「頭痛ダイアリー」がダウンロードできます。こうしたものをうまく活用して、体調管理されると良いでしょう。

もし頭痛が生理前・生理中とは違う時期に出現していたり、頭痛の症状がひどかったりする場合は、原因が他にあるかもしれません。

特に女性の場合は、生理に関連した頭痛と思いこんでしまいがちです。そうした場合は、基礎体温表や頭痛ダイアリーを持参した上で、婦人科や神経内科や専門医のいる頭痛外来に受診することをオススメします。

毎月やってくる生理前からの辛い症状を軽減できるように、対処法や予防法をぜひ参考にしてみてくださいね。

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